ヤマユリの花後のお手入れ方法 - 花がら摘み＆お礼肥で球根を肥大させて着花数を増やす

2017/07/21 19:03

今年はヤマユリの種（タネ）ができないようにします

花がら摘みで折り取ったヤマユリの子房
平成29年（2017年） 7月18日　村内伸弘

シャクナゲの花後にも花がら摘みと芽かきをやりましたが、ヤマユリも花が咲き終わった後には花がら摘みをした方が良いそうです。清水基夫さんと平城好明さんの著書「ユリ」の中に下記の文章がありました。

ヤマユリの花がら摘み
ほとんどすべてのユリは、開花中に自然交配されているので、放っておくと子房がふくらんできて、タネができてしまいます。目的なくタネをつくることは球根を消耗させ、肥大を悪くするだけのことです。したがって、花が咲き終わったら、ただちに花がらをつみとります。

「ユリ」清水基夫・平城好明より

来年、ヤマユリの美しい花を今年よりも数多く咲かせるため、花後のお手入れをさっそくやってみました。花がら摘みとお礼肥（おれいごえ）、こんな感じです♪♪

ヤマユリの花首（子房）

ちょうど僕の中指と薬指の間にある境目（子房（しぼう）と花柄（かへい）の境）のところ、子房の付け根部分を手で折り取り、子房を残さず取り除きます。
※子房はめしべの下端の膨らんだ部分です

こんな感じで手でもぎ取ります。
このもぎ取る瞬間が　カ・イ・カ・ン　なんです！

これで茎の先端には花首（子房）がなくなりました。

花首（子房）を残しておくと、それがタネをギッシリ内包する朔（サク）に生長してしまいます。要するにヤマユリが子孫を残すためにタネを作る作業には大きな労力がかかるので子房を摘んでしまうことで、この行程をなくし、そのエネルギーをすべて球根肥大に集中させることが花がら摘みの一番の目的です。

茎葉はそのままにしておきます。茎や葉はこれから太陽の光を浴び日々光合成を行って球根に栄養を送ってくれますので、とってはいけませんよ～　そのまま残しておいてください。放置です、放置。葉っぱは枯れるまで切らずに残しておくんです。

取り除いたヤマユリの子房

これを取り除かず放置しておくと、下の（参考）のように朔（サク）になって、中には種がギッシリということになるんです。タネができること自体はいいことなのですが、タネを創り出すために使う養分を、球根肥大に使えれば、それだけ来年の着花数が増えるので繁殖ではなく、鑑賞優先で今回は取り除いたということなのです。
※「タネ」よりも「花」をとったということです（＾＾）