織田信長の一代記「現代語訳 信長公記(しんちょうこうき)」は僕が読んだ最も恐ろしい伝記
これが織田信長の生涯!信長自身の言葉や行動がこの本の中に生々しく残っています
現代語訳 信長公記(しんちょうこうき)
太田牛一著 中川太古訳 KADOKAWA 新人物文庫
読み終えて、気持ち悪くなりました。
本当の「織田信長」を知ることができました。
本当の「戦国時代」を思い知らされることになりました。
生まれてからこのかたこれだけ恐ろしい伝記を読んだことはありません。信長の一代記である信長公記(しんちょうこうき)の現代語訳、読み終えて、僕は戦慄で震え上がりました。戦国時代に生まれなくて良かったと正直思いました。織田信長と顔を合わせないで良かったと実感しました。
・討ち死にした
・首を取った
・成敗させた
・煮殺した
・首が届けられた
・殺害させた
・切腹させた
・枕を並べて討ち死にした
・討ち果たした
・負傷者・死人がごろごろと転がった
・焼き払った
・城下に火を放った
・一帯を焼き打ちさせた
・僧・俗・児童・学僧・上人、すべての首を切り、信長の検分に供した
・一人残らず首を打ち落とした
最初から最後までこういう言葉が延々と続く伝記です。学校の図書室や街の図書館においてある普通の伝記とはまったく内容が異なる異様な伝記です。現代人であるあなたはもしかすると正視できない箇所もあるかもしれませんが、こんな単語が次から次へと出てくる文章の行間にまちがいなく「人間(にんげん)」が見えてきます。
もちろん、歴史書としても楽しめますし、信長の生涯を読みたいところだけ読むことも可能です。いずれにせよ、とんでもない本であることは間違いありません。
この結果、僕・村内伸弘が織田信長が死んだ 49歳になって初めて読んだ本は信長の一代記「現代語訳 信長公記(しんちょうこうき)」ということになりました。まあ、厳密にいうと、毎晩食事の後に眺めている 20円で買った日本ツバキ協会編の「ツバキ、サザンカ(NHK趣味の園芸・人気品種と育て方)」なんですけど(笑い)
もう一度言います。すさまじい本です!!現代語になっているのでとても読みやすいです。ぜひ、あなたも一度最初から最後まで一気に読み切ってみてください。絶対に何か得るものがあると思います。僕は、信長の衝撃的な生き様と悲劇的な死に様から、人間の生き方を強引に学ばされました。間違いなく日本史上最高の伝記の一つです。
「人間50年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり。一度生を得て滅せぬ者のあるべきか」
現代語訳 信長公記(しんちょうこうき)の表紙カバー
長篠合戦図屏風
織田信長の第一級史料 新人物文庫
訳者: 中川太古 中川太古さんは八王子出身!みたいです(^^)
織田信長の一代記が「現代語訳」で読める
『信長公記』は、織田信長の旧臣・太田和泉守牛一が、慶長十五年(一六一〇)頃に完成させた、信長の一代記である。首巻一巻と本記十五巻の全十六巻からなり、信長の生誕から本能寺における謀殺までの生涯が、全編リアルな筆致で記述されている。信長の姿を真近で実見していた側近による記録なので、その信頼性は高く、歴史書としても一級史料と評価されている。本書では原文を時系列に並べ替え、主語を明確に補い、人名を通称から実名に改めるなど、現代語に直訳しただけではわかりにくい文章を、平易に読めるように工夫した。
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