人を褒める人、そして褒められる喜び  佐々木閑（ささき しずか/仏教学者）

先月、日経を見ていたら仏教学者の佐々木閑さんの文章に目を見張らされました。

人を褒めると言うことはどういうこと？
言葉が持つ救いの力とは？

言葉（ことば）

ある意味を表わすために、口で言ったり、字に書いたりするもの。言語による表現

広辞苑にはこう書いてありますが、この説明って "佐々木閑さんの言葉"とはちょっと違うんですよね。村内伸弘辞典ならば、こう説明します。

言葉（ことば）

人間の心と心をつなぐもの。口で言ったり、字に書いたりすることである人の愛や精神が他人に伝わるもの

どうですか！
すばらしいでしょ！！
真宗高田派の僧侶であり、花園大学の教授でもある佐々木さんは恐らくそんな意味で ”言葉”という語を捉えているんだと思います。まさに言霊（ことだま）です！言葉には不思議な霊威が宿っているのです！！

原文を引用しましたのでぜひご覧下さい。
「愛は、この世で最も偉大な贈り物なのです（マザー・テレサ）」、佐々木さんが大切にしたいと言っているものはまさに「愛」だと思います。
すばらしい思想です！！

褒められる喜び

<略>

人を褒めるということは、その人の価値を認め、その人の生き方に尊厳を与えるという行為である。仰々しい言い方だと思われるかもしれないが、本当にそれくらい立派な行為なのだ。だから私は、偽りのない心で人を褒める人が大好きである。人が人を褒めている場面が大好きである。褒めている人の顔が仏様に見えてくる。

悪口雑言が溢れかえるこの頃、言葉が持つ救いの力を大切にしたい。

佐々木閑（仏教学者）

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