国登録記念物 禅寺丸柿の貴重な資料「禅寺丸柿・日本最古の甘柿」

国登録記念物の民家の柿の木 - 麻生区岡上の民家にある禅寺丸柿の古木

樹齢400年! 岡上にある民家の禅寺丸柿の木


国登録記念物 - 樹齢400年 岡上の禅寺丸柿の古木

神奈川県川崎市麻生区岡上の禅寺丸柿の古木
平成29年(2017年) 5月3日 村内伸弘撮影



「禅寺丸柿・日本最古の甘柿」という資料になります。長い年月の間で失われてしまう可能性がある文書ですので、インターネット上にストックしておきたいと思いました!また、禅寺丸(ぜんじまる)という"日本最古の甘柿"について、1人でも多くの方にその素晴らしさを知って頂ければ嬉しく思います。



国登録記念物 - 禅寺丸柿・日本最古の甘柿

禅寺丸柿・日本最古の甘柿
資料作成 梶 司朗


建保2年(1214年)
果樹園芸学の果樹種類各論に禅寺丸が、柿生の王禅寺の山中で偶然発見されたとある。
日本で生まれた最初の甘柿(不完全甘柿)であると位置づけられる。


応安3年(1370年)
王禅寺の住職の等海上人により禅寺丸柿が広められる。等海上人は山中に入り秋の陽を浴びて真っ赤に輝いている柿を発見、その柿を食べあまりの美味に持ち帰り、村人に接ぎ木をして栽培させた。


慶長8年頃(1603年頃)
天領だった王禅寺地区の見回りに来た徳川家康によって「王禅寺柿」と命名された。
その後、禅寺丸となったのは元禄時代ではないかと言われている。


慶安元年頃(1648年頃)
この頃より江戸に出荷され名声を得る。


明治20年(1887年)
この頃より東京方面へ手車で大量に出荷される。万福寺・古沢・片平・栗木・黒川・岡上のみの資料であるが 348トンとある。


明治22年(1889年)
町村制施行により、黒川・栗木・片平・五力田・古沢・万福寺・上麻生・下麻生・王禅寺・早野の十ヵ村が統合されて柿生村が誕生する。柿の生産がすこぶる多いことから柿生村と名付けられた。岡上村と共に柿生村外一ヶ村事務組合村として行政が行われる。


明治42年(1909年)
禅寺丸柿を天皇陛下に献上。真福寺の森七郎さんの樹齢300年という柿が選ばれた。
この頃、横浜線の長津田駅を利用し、鉄道で名古屋方面まで出荷された。


明治末(1911年)
道路事情が良くなり、柿は、荷車で出荷されるようになった。


大正10年頃(1921年)
禅寺丸柿は最盛期となる。
関東地方はもとより、名古屋方面まで出荷され禅寺丸柿は全盛期となる。柿生地区は、土壌や環境が禅寺丸柿の栽培に適していたこともあり、明治20年頃より岡上を始めとし片平、黒川などの生産量も増加し、柿生地区の出荷量は大正10年が 938トンとしるされています。市場価格にも左右されますが、農家としては半年分程の生計を賄うことが出来たと言われています。また、大正10年を最盛期として次第に減少してきました。


昭和初期
禅寺丸柿の共通のレッテルができ、柿の木箱に貼られて出荷されるようになる。


昭和2年(1927年)
小田急線が開通し柿生駅ができる。引込線から貨物列車により柿や農産物が出荷される。


昭和7年(1931年)
種類と分布 「柿生村岡上村郷土史」から抜粋
禅寺丸柿 樹齢が 200年以上経過せるもの 30本。岡上、真福寺、下麻生方面に多い。
100年から 200年経過せるもの 250本位で村内一円に分布。
30年から100年経過せるもの 7500本位で村内一円に分布。


昭和14年(1939年)
柿生村は川崎市に合併し村名は 50年で消える。


昭和20年(1945年)
太平洋戦争が終わり、禅寺丸柿の市場人気が復活し生産に熱が入る。


昭和33年頃(1958年)
参考までに、過去の出荷形態について記してみましょう。
戦前より戦後の昭和20年代は木箱でバラ詰めで出す。2貫500匁入り、
枝柿は主に木箱(石油木箱)で出していた。
昭和30年代に入りビニール袋入り 18袋詰めダンボール箱 15kgで出荷。
バラ出しは無くなった。


昭和49年頃(1974年)
禅寺丸柿は、早生系の富有や次郎などの他品種に押され、市場から姿を消すようになった。


昭和44年(1969年)~昭和52年(1977年)
岡上では、遅くまで共同出荷という方法をとり、禅寺丸柿の市場での値打ちを高めさせる努力をしてきた。昭和44年には、15kg入りダンボール箱で約8300箱を東京の新宿・淀橋・舟橋・川崎中央青果市場等へ共同出荷していた。その後、出荷数量は減少の一途をたどり、昭和52年には約1500箱まで減少し、岡上は共同出荷を終了した。岡上の人たちは、長く、祖先から伝わる禅寺丸柿を大事にしてきたのである。現在は、柿生禅寺丸柿保存会が平成7年に発足し、禅寺丸柿ワインの原料として共同出荷及びイベント用として麻生区民祭、JA農業まつり、柿生禅寺丸柿まつり等へ出荷しています。


昭和59年(1984年)
神奈川県名木百選に禅寺丸柿の原木が指定される。


平成2年(1990年)
禅寺丸音頭(作詞・しむらのぼる、作曲・市川昭介)が出来、地域に普及される。


平成7年(1995年)
柿生禅寺丸柿保存会が設立され、活動を開始する。
柿生禅寺丸柿保存会の調査によると、柿生地区の禅寺丸柿は、2779本現存している。


 禅寺丸樹木調査状況  平成7年調査 
 平成16年調査 
 1. 岡上 745本
 685本 
 2. 片平 301本
 261本 
 3. 黒川
 293本
170本 
 4. 栗木  235本
177本 
 5. 真福寺  234本
212本 
 6. 上麻生  226本
264本 
 7. 下麻生  217本
99本 
 8. 古沢  184本
97本 
 9. 早野  173本
160本 
 10. 王禅寺  80本
32本 
 11. 五力田  76本
44本 
 12. 万福寺  15本
0本 
 合計 2779本
2201本 


岡上地区 禅寺丸柿樹木調査 平成7年9月調査を実施
目通り(地上より 130センチ位の高さで幹の周りを計測した太さ)



 2メートル以上  1~2メートル  1メートル以下 
樹齢(推定) 300年以上150~300年80~150年 地区別合計 
 下地区 15戸  10本
 91本 
 174本 
 275本 
 上地区 16戸  1本
 38本 
 99本 
 138本 
 谷戸地区 11戸 2本
 34本 
 98本 
 134本 
 川井田地区 11戸 2本
 42本 
 154本 
 198本 
 植栽樹木 15本
 205本 
 525本 
 745本 


植栽樹木戸数 53戸(調査時の農家戸数は 61戸、この内 8戸は植栽なし)


 樹齢300年以上(目通り 2メートル以上) 
 72本(柿生地区・平成7年調査時)
 15本(岡上地区・平成7年調査時)



古木ほど甘い
カキの花は、5月中旬頃から下旬頃に白っぽい直径約1センチの雄花と雌花が咲き、雌花ガクがヘタになる。
カキは自然交配で実をならせるが、禅寺丸柿は雄花が多いため交配用として広く栽培されている。
禅寺丸柿は 10月から霜の降る 11月頃、実にゴマが入って甘みが増す。樹齢を重ねた古木ほど甘みがあって
お砂糖より甘くほっぺが落ちるほどおいしいです。


不完全甘カキ
禅寺丸柿は不完全甘カキの系統に属する。不完全甘カキは同じ木でも渋みが残るものをさす。
カキの渋みは「タンニン」という水に溶けやすい物質によるもので、完熟すると渋みが抜けるものもある。
種は通常 8個である。


平成8年(1996年)
柿ワインの誕生
柿生禅寺丸柿保存会では、平成8年、柿ワイン試作に成功する。依頼先は、山梨県のワイン醸造会社。


平成9年(1997年)
禅寺丸柿ワインを販売開始する。720ミリリットル入り・5000本限定販売。
販売先(JAセレサ川崎セレサモス)ほかイベント等
以後、毎年柿ワインを生産し現在に至る。岡上よりワイン用禅寺丸柿が原料として相当数出荷されている。


平成11年(1999年)
禅寺丸柿及び禅寺丸柿ワインが川崎市のブランド品に指定される。


平成12年(2000年)
柿生禅寺丸柿保存会、禅寺丸柿発祥記念祭を開催する。王禅寺本堂前の禅寺丸柿の原木の所に記念碑を建立。


岡上小学校に禅寺丸柿を植樹
岡上は柿生地域内でも柿の数も栽培ももっとも盛んな地域です。しかし、昭和52年に開校した岡上小学校には、地域のシンボルである禅寺丸柿の木が無いと当時の校長先生から話があり植樹することになりました。


柿生禅寺丸柿保存会では、平成12年4月28日保存会役員7名(内岡上より5名)で植栽しました。苗木は 30年生の立派な木で、岡上小学校の校庭の片隅にしっかりと植え付けられました。植栽後10年が経ち、木は大きくなり赤い実が着き子どもは喜んでいます。


平成15年(2003年)
川崎市「まちの樹 50選」に指定される
川崎市緑の保全及び緑化に関する条例第17条第2項の規定により指定されました。
指定年月日 平成15年5月1日
岡上地区 No.48 カキノキ(禅寺丸柿) 東光院境内
岡上地区 No.49 カキノキ(禅寺丸柿) 梶 司朗宅


平成16年(2004年)
柿生地域内に現存する禅寺丸柿の調査。2201本。
平成16年樹木調査の結果 岡上地区



 平成7年  平成16年 対比
 植栽樹木戸数  53戸
 45戸 
 8戸減 
 植栽樹木 745本 
 685本 
 60本減 



平成19年(2007年)
国登録記念物へ登録
王禅寺の原木を含め柿生地域の 7本の禅寺丸柿が平成19年7月26日に
「動物・植物及び地質鉱物関係」に属し、全国で 2番目の登録となる。
(王禅寺 3本、真福寺 3本、岡上 1本)
禅寺丸柿は鎌倉時代前期に当たる健保2年(1214年)に現在の川崎市麻生区王禅寺地内、星宿山王禅寺の山中で発見され、日本最初の甘ガキとされています。現在も王禅寺境内で原木が保存・生育されている禅寺丸柿は、柿生の地名の元ともなり、古くから地域の人々の生活を支えてきました。川崎の歴史と魅力を伝え続ける「禅寺丸柿」が、国登録記念物の動物、植物、及び地質鉱物関係としては全国で 2番目、川崎市では初の登録となりました。


平成21年(2009年)
柿生禅寺丸柿保存会では、禅寺丸柿発祥地・王禅寺本堂前の禅寺丸柿の原木の所に
国登録記念物記念碑を建立。


平成22年(2010年)
皇居東御苑(果樹古品種園)に禅寺丸柿が植樹された。
柿生禅寺丸柿保存会では、柿生中学校校舎落成記念に禅寺丸柿を植樹。


平成24年(2012年)10月21日
川崎市麻生区区制 30周年記念事業として、「禅寺丸柿サミット」が新百合21ホールに於いて開催された。禅寺丸柿の日「10月21日」が制定された。


平成25年(2013年)10月21日
「禅寺丸柿の日」制定記念イベントが麻生区役所内で開催された。


平成26年(2014年)
2014年は「禅寺丸柿」発見 800周年を迎えた。




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