ぼく明日♪ 文庫本「ぼくは明日、昨日のきみとデートする(七月隆文)」の清らかさ、うつくしさ
「ぼく明日」の原作読みました!
「ぼくは明日、昨日のきみとデートする(七月隆文)」 宝島社文庫
「ぼく明日」の文庫本、読みました!
七月(ななつき)隆文さんの恋愛小説「ぼくは明日(あす)、昨日のきみとデートする」を一気に読みました。夜、なんとなくモヤモヤした気分だったし、先日京都に行ったばかりだったので、前に買っておいたのを一気呵成に読み終えました。
春の京都を舞台にした高寿(たかとし)と愛美(えみ)の美しく淡い恋に心が泣きました、甘く切ないです。そして、昔読んだ川端康成の「伊豆の踊り子」や DVDで観た大林監督の「さびしんぼう」のような切なさでした。
七月さんの文章はとてもやさしく、恋する若い二人の心根の描写は僕たち読者を 2010年の春の京都に否応なく引きずり込んでくれます。こんなにも息苦しく、ピュアな気持ちになれたのは久しぶりです。
映画化され今年12月にロードショーされますので、ネタバレは避けます。ただ、この名作は平成という時代を鮮やかに彩る文学作品だということだけは間違いありません。七月隆文さんは「平成の川端康成」です!
ぜひ、皆さんもまず文庫本を読んで、それから年末上映される映画を見に行ってみてください。特にトキメキやワクワクを遠い昔に置き忘れてしまった 40代や 50代の皆さん、七月ワールドで久々に青春してみてください。僕は映画絶対見に行きますっ!
※12月はブロードウェイ・ミュージカル「RENT(レント)」も観に行きますので大忙しです。師走(しわす)、師走、師走~~
ちなみに、"純愛"という点では近松門左衛門の「曽根崎心中」とも同じジャンルで、お初徳兵衛の道行と同じ余韻を感じる点もありました。男と女、江戸時代も平成も結局同じなわけなんです。
▼純愛や甘く切ない恋の系譜
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七月隆文「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」
きっと、こんな系譜なんです。
作家や監督が変わっても、表現していることはまったく変わっていないんです。
途中 248ページからショパンの前奏曲「雨だれ」を聴きながら読み進めました。最後まで読み終えてスマホから流れるショパンを止めると、少しだけ開けた部屋の窓からは虫の音だけが聴こえてきました。僕は秋の虫たちが鳴く静まり返った夜の静寂の中でこの恋愛小説の清らかで、純粋で、うつくしい余韻に浸っていました。
2014年に「泣ける」とクチコミで火がついて以降、現在まで変わらぬペースで売れ続ける驚異のロングセラー小説「ぼくは明日、昨日のきみとデートする(ぼく明日)」
やっぱり!七月隆文さんは"叙情的な物語"を得意としているみたいです!!
カスヤナガトさんと山田満明さんのカバーもすっごく素敵です!
文庫本はカバーを見れば、良い本かどうかわかります。この文庫が泣きたくなるほど素晴らしい理由は七月さんの書き下ろしと合わせて、カスヤナガトさんと山田満明さんのイラストやデザイン(装幀)が大きいと思います。
「ぼく明日」文庫本のステキなステキなカバー
▼いままでに僕が出会ったステキなカバー
文庫本の表紙: 花の小面(こおもて) 三井記念美術館蔵
花の小面は豊臣秀吉が面打ち師・石川龍右衛門に打たせ、愛蔵していたそうです。ホントこの小面は美しいです。凄まじいほどの美しさです。この表紙を使うことを決めた段階でこの文庫本の未来は約束されたも同然でしょう。
木版画家・斎藤清さんのカバー
白黒の木版画がすばらしいです!この版画を眺めるだけでもこの中古本(新潮文庫の絶版文庫)を買った甲斐がありました。
カバーの采女(うねめ)が最高にイカしてます!!
「風姿花伝」や「東北の神武たち」もそうでしたが、文庫本のカバーは大切です!ぶっちゃけ、カバーの善し悪しで読もうという気分が変わってきますよね~ 正直っ!
文庫本 100万部突破しています。文庫本で 100万部ってすごいです。。。歴代でも 100万部超えた文庫本ってそうそうないと思います。僕がブログで書くまでもなく、もうすでに 100万人もこの小説を読んでいるわけです。人間の気持ちって、みんな同じなんですね!
さあ、最後に映画化の紹介です。予告編の YouTubeと公式サイトへのリンク用意しました。ご活用くださーい(^^)
100万部突破!!
映画化も決定!
主演: 福士蒼汰 ヒロイン: 小松菜奈 監督: 三木孝弘「アオハライド」
2016年12月東宝系ロードショー
2015年「10代~20代女性が読んだ文庫本」第1位
「ぼく明日」で心の洗濯。美しい映画「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」を鑑賞 - 川崎・チネチッタ
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