ディープな京都・菊浜地区: 五条楽園(遊廓跡、旧赤線地帯)を探索
京都DEEPな赤線!旧五条楽園エリア(京都市下京区)
五条大橋近くのサブウェイでデジカメの電池を充電して、準備万端!いよいよ、京都のガイドブックには載っていないディープな京都、遊廓跡(旧赤線地帯)の五条楽園エリアに侵入します。
「侵入」って、まあ、公道なので誰でも自由に入れるんですけどw
潜入とか、突撃とかって言葉も似合いますが、一応この記事のタイトルは "五条楽園の「探索」"としておきました。それではレッツゴー!!
五条大橋の牛若丸・弁慶像: 五条の橋の上で出会った牛若丸と弁慶を再現した銅像
牛若丸(義経)が弁慶の長刀(なぎなた)をひらりとかわし、橋の欄干に飛び移った瞬間のモニュメントです。
五条大橋。向こう側の山が清水寺方面です。
五条大橋の上から見た鴨川の流れ
この右側の地帯が旧「五条楽園」のエリアです。
上の写真の反対側: 五条大橋の上から見た比叡山(右の山)
五条大橋の欄干。牛若丸が飛び乗った欄干の子孫ですw
反対側の岸から見た旧「五条楽園」エリア
五条大橋のたもとのガソリンスタンド脇の道(木屋町通)に入りました。流れている川は高瀬川です。
鴨川を見ながらくつろげるカフェ・エフィッシュ (efish)。見るからにスタイリッシュな空間ですね。
源融の木
源融の木
源氏物語の光源氏のモデルとされる嵯峨天皇の皇子 源融(みなもとのとおる)の邸宅「河原院」の跡があり、この榎の大樹は、この邸内にあった籬(まがき)の森の名残とされる。すぐそばには小さな社と鳥居があり、榎大明神が祭られる。
光る君(ひかるきみ)~!京都らしいですよね!こんなある意味、観光客の立ち入らないような辺鄙な場所にも歴史がある。京都ならではです!
源融 河原院跡の看板
苔むす源融の木(エノキ)の風格がすごいです!
一体何人の男がこの木を見たのでしょうか?
鴨川沿いのお地蔵さん
お地蔵さんあたりから見えた鴨川
風情ある川辺の道
五条大橋から歩き始めて数分、もう僕は京都にノックアウトされています。鴨川沿いの道
路地裏の表情
うむ、、、うむむむ、、、この辺りからなんとなく町並みや家々の造りがなんとなくおかしくなってきました。
赤いタイルと赤いレンガの家
ある目的で使われていた建物の気配が濃厚です!
またもやお地蔵さん!京の人々はホント信心深いと感じます!
うむ、、、うむむむむむ、、、 狭い路地、壊れかけ色褪せたテントが物語るものは一体?
壁がピンクのタイル張りの家発見~ん!「孔雀」って書いてあります!屋号でしょう。まさしく、カフェー建築だと思います。
緑と白の 2Fの庇テントが風化している角地の建物
左の建物、2階の看板にお茶屋「喜久粋」と書いてあります。赤い鳥居が鮮烈です!!
窓がやたらとある建物(やはり、壁の下部はタイル張り)
おそらく、ここは遊廓跡地(花街)、昭和の赤線地帯「五条楽園」エリアだと思います!!
うわーっ!!!!突然、僕の目の前に銅板葺の唐破風(からはふ)屋根を持ったすばらしい木造建築が!!
元遊郭。見てください!この勇姿を!!エレガントで、威風堂々とした佇(たたず)まいを!!僕、京都にはもう十数回は来ているけど、こんな場所知らなかった。。。こんな建物見たことなかった。。。
ガイドブックに載っていない、ディープな京都。旧遊郭という生い立ちから観光客が誰一人いないのが不思議です。必見の価値あるでしょ、この建築っ!!来てよかったです☆
偉容(異様)です!
旧遊郭の唐破風(からはふ)屋根と丸い電球
旧遊郭のガラス窓。手すり(欄干)越しにもし遊女に手招きされちゃったら・・・妄想が広がるぅ、そうなったら、もちろんそうなったら、登楼するっきゃないでしょ~(爆笑)
お隣の建物の壁は朱色~ すだれが京都らしさを出していますっ!
観光地ではない平成の京都の町並み。どう見ても江戸でしょwww
小屋根の上に何か乗ってますよ~ 鍾馗さんダーッ
瓦屋根に据えられた鍾馗(しょうき)さん
なんとも言えない風情があります!
「お茶屋」の名残を残す建物
「お茶屋」脇の小路と「お茶屋」の壁に描かれた絵
丸電球
格子が実にいい感じ
もう一度言います。この写真は平成の日本の京都です!信じられますかぁ?
元遊郭の風情と佇まいをそのまま残した純和風旅館・宿や平岩
現役の旅館みたいです!営業中です!!次来たら絶対泊まってみたいです~☆
唐破風(からはふ)屋根と 2階のガラス窓が印象的な純和風旅館・宿や平岩
玄関前にタイル装飾の痕跡が残っている家(五条モール)
仁丹~ん 仁丹のトレードマークである「大礼服マーク」
下京区六軒通加茂川西入 早尾町 仁丹
みなさん、もうわかりましたよね!五条楽園跡の様子がっ!
この路地を大勢の人が闊歩していた往時に思いを馳せると、歴史の彼方に消えてしまった五条楽園が愛おしくなってきます。
遊郭(置屋?)をリノベーションした家。実にお洒落ですね~
兵どもが夢の跡。白と水色の市松模様のタイル装飾がいまだに敷き詰められていました。
焼杉板の色が美しい家
上の写真の板塀の色が美しい家の突き当たりで見事な木を見つけました!!たぶん、桐(キリ)の木だと思います。
葉っぱ、とっても大きいです!
京都・五条楽園の桐(キリ)の木の下をクロネコヤマトの自転車便
ヤマトさんには頭が下がります。全国津々浦々、ヤマトさんを見かけない街はありません。ヤマトさん、郵便局、そしてヤクルトレディこんな感じでしょうか?w
旧五条楽園の小路
忍び返し~ぃ
出窓格子
個性的過ぎる~っ!!超個性的っ!!!!すばらしい、京都は本当にすばらしい☆
眼科外科医療歴史博物館
志よめんはし=正面橋
旅館ゆはら 円相ののれんとスタイリッシュな犬矢来が超すてき!ここも今度泊まってみたいです!!
「高瀬川」と「高瀬舟」
当館の前を流れる史跡・高瀬川は、今から約400年前 14年かけて、豪商・角倉了以によって慶長19年完成された京都と伏見を結ぶ運河です。鴨川の水を導いて二条に始まり伏見三栖浜に至り淀川の三十国船に連繋し大阪と京都結ぶ経済の大動脈でした。高瀬川の長さは、京都伏見間凡そ10キロメートルです。
今は川巾も狭まり水深も浅いが昔は川巾も約8メートルで水量も多く深さも約30センチ以上ありました。
現在二条の南に唯一残されている「舟入」と同じようなものが、四条迄等間隔に 9つ設けられ、 荷物の積み卸しや舟の方向転換の場所となっていました。文豪・森鴎外の小説「高瀬舟」はここが舞台で、舟がこの川を上下しており、底の平たい舟で巾 2メートル長さ 13メートル位で、十五石積(約 2.25トン)です。
(旅館ゆはらホームページより引用)
京都の様々な歴史を映し流れてきた高瀬川
赤い曼珠沙華(彼岸花)が妖艶です。
サウナの梅湯 天然地下水薪沸かしのお風呂だそうです!
高瀬川に掛かる細い橋
この細長い橋、恐る恐る渡ってみましたが、けっこう揺れます(笑) ある意味、遊園地的なノリになれて楽しかったです。大きく横に揺らしたら壊れるかもwww
きれいな水が静かに流れるうつくしい高瀬川。
観光客は誰もいません。この美しさを僕は独り占めです!!最高の気分です!
ヤブラン(薮蘭)越しの高瀬川。うつくしい水辺です♪♪
時々、ぶらりと歩いている観光客とすれ違いますが、とにかく閑散としています。いいんですか?こんなにも優雅で、風情があって、京都らしい景色を独り占めしちゃって!
本家三友 五条楽園(菊浜)地区を代表する最大の元お茶屋建築
六軒橋の欄干
六軒橋と高瀬川(奥は三友楼)
京都・菊浜(きくはま)の歴史
菊浜学区は鴨川の西岸に沿って、五条通から七条通に至る短冊型に仕切られた学区です。平安時代の中期以降には、嵯峨天皇の皇子で、源氏物語の光源氏のモデルと言われた左大臣源融の邸宅「河原院」の区域内にあたりました。現在、都市町に榎の大木がありますが、これは河原院の籬(まがき)の森の名残であり、その榎の下に「此付近源源融河原院跡」の標石が立っています。河原院はたびかさなる火災により消失し、その後、鴨川の氾濫で砂礫地となって荒廃してしまい、平安時代の源平合戦から南北朝の内乱期にかけては、たびたび戦場となりました。
江戸時代初期には、方広寺の大仏殿建立のため、その大量の資材を運搬することを目的に、角倉了以が高瀬川の開削にあたり、慶長19年(1614年)の開通以後、伏見、大阪を結ぶ交通の要地となりました。
その後の菊浜は、ふたつの性格をあわせもって発展していきます。ひとつは、六条界隈の町々は高瀬川を利用して運び込まれる材木、薪炭、米穀等の荷揚げの場となり、各種の問屋が軒を連ねて舟入りが造られ、薪炭問屋が増えていったことによる賑わい、もう一つは、高瀬川を行き来する人々の歓楽店が建ち、五条橋及び七条橋付近を含む一部の地域が遊所化したことにより賑わいました。遊所の系譜は近代以降も受け継がれましたが、昭和33年になって法律で廃止されました。
明治に入り、京都電灯会社経営の京電(路面電車)の開通とともに、高瀬川の舟運も衰退し、大正のはじめに京阪電鉄が五条まで開通すると、高瀬川は全く利用されなくなってしまい、大正9年には舟運が廃止されました。しかし、車の通行を便利にするため、それまで利用されてきた高橋を平地と同じ高さに取り換えたので、これまでの障害が取り除かれ、交通が一挙に便利になり、まちも次第に近代化されてきました。
京都・菊浜トコとこマップ
お茶屋 本家三友(表札は「二友」になってますw)
キタ━(゚∀゚)━━ヨ 三友楼(三友樓)
木漏れ日に光り輝く高瀬川
六軒橋の欄干から乗り出した撮った「きらめく高瀬川」
鋼アーチ橋(中路アーチ橋)の六軒橋
タイル張りの壁とくもりガラス越しのカラフルなうちわ
タイル張りの壁とひょうたん型のくもりガラス
五條会館(旧五條楽園歌舞練場)
昨年(平成27年/2015年)、建築100年を迎えたそうです!!木造3階建。
五條会館の焼杉板も芸術的~っ
唐破風の屋根、出窓格子、鍾馗(しょうき)さん、手すり、ガラス窓。梅鉢(お茶屋)
うれしい~ またもや発見!魔除けとして屋根に置かれた鍾馗さん
よく見ると顔がかわいいw
一言で言うと、変な家です。でも独自の存在感を発揮しています。
カラフルでおもしろい形をしたステンドグラスのガラス窓
弁天湯 暖簾をくぐってみた~い。でも、僕は一陣の風のような旅人。ただ、過ぎ去っていくのみです。。。
弁天湯の建物の一番右にあった長い狭い通路
壁の下のタイコイズ色のタイルがチャーミング
こっちは赤レンガ~ 面格子もレトロな感じ
明治8年創業、日本で一番古い歴史をもつ手作り茶筒の老舗「茶筒の開化堂」
銀製、銅製、ブリキ製、真鍮製とかいろんな茶筒を手造りしている老舗さんです。初代から変わらない手法で造られた茶筒は、ロンドン、パリ、ニューヨーク、スウェーデン、スイスなど世界10か国で販売されていて、世界が認める日本を代表する伝統工芸の老舗なんです!本当は中に入ってみたいんですが、なにせ時間がありませーん。
予定詰め込みすぎw 何しに京都に来たのかわかんない(爆笑)
こういうお店や伝統的な商品を実際に間近で見るチャンスなのに、外観の写真だけ撮って目の前を通過するだけです。ブロガーはつらいよw
「茶筒の開化堂」の外観
壁一面がレトロな玉石タイルの家発見~ん!僕、大興奮~~ん!!
黒と白のシンプルな装飾!レトロ玉石の魅力が大爆発!
こういうタイル、昔、トイレの中とかにありましたよね~
40代以上の方、覚えてますか~??
この道が斜めってて、家が斜めってる風景 最高っ!
柱は水色の豆タイル装飾、黄色と黒のたぶんガードレール代りの石
ぜったい、過去に何度もクルマに突っ込まれてるんでしょうねっ 笑
美しく枝垂れる柳の木
大きな丸窓の跡 まぎれもないカフェー建築です!!
カフェー建築、共産党のポスター、そして高瀬川。絵になります。
高瀬川沿いの木の切り株
?? ?? ・・・・ これ、もしかして橋!?
高瀬川の一本橋
向こう側の人もさすがに写真撮ってますw
でも、正直、これ使われているの!?うん、もちろん架かってるからには使われてるんだと思います。菊浜地区の人たちはみなサーカスの団員になれますし、もしかするとオリンピックの体操にも出れますね。はっはっはw
さあ、ここ質問。この建物なんだと思いますか!?
何の建物でしょう?
ヒント
山内さんの建物です。
ピントきましたか?
そうです!!
山内任天堂 旧本社社屋なんです!!
あの世界的なゲーム会社、「ポケモンGO」で世界を震撼させた任天堂(Nintendo)発祥の地なのです!
近代洋風建築のこの建物が「ポケモンGO」や「スーパーマリオラン」につながるとは当時、誰一人思わなかったと思います。京セラ、オムロン、村田製作所、ローム、日本電産、島津製作所、宝酒造、ワコール、アイフルなどなど!京都は文化だけではなく、経済やビジネスの世界でも異彩を放ってますよねっ
トランプ・かるた(たるか)製造元 山内任天堂 京都正面大橋西
PLAYING CARDS THE NINTENDO PLAYING CARD Co.,
SHOMEN-DORI OHASHI, KYOTO, JAPAN.
株式会社丸福として設立時の「丸」に「福」のトレードマークがそのまま残っていました。
白い壁の四角い穴が印象的
時間があれば、まだまだいたかった。。。。
でも、これからもう一つの "ディープな京都"に潜り込むのでここらで「五条楽園」とはお別れです。夢の跡「五条楽園」、色街「五条楽園」、移り変わる「五条楽園」。。。
ああ・・・(つかのまの余韻に浸る僕)
正面橋
さようなら
正面橋たもとの柳の木
写真右に停まってもらったタクシーを使って、今回最後、そして最大の目的地である "崇仁地区"へ向かいます。
(今回の京都・大阪旅行)
・京都: 京都駅周辺(下京区)の古い街並みや京町家を満喫
・京都: 江戸時代の花街の風情残る島原大門と置屋「輪違屋」
・大阪: 道頓堀の看板やオブジェを鑑賞&大阪王将の焼き餃子
・大阪: 道頓堀、雨の夜のグリコネオンサインと子供たちが描いたグリコの看板
・大阪: ジャンジャン横丁で かすうどん!油かすが超ミルキー☆
・大阪: 朝昼寝する猫おばさん&国際劇場の手書きの絵看板(映画看板)
・大阪: 四天王寺別院・愛染さん(勝鬘院愛染堂)と多宝塔脇の曲がった青いもみじ
・大阪: 情死事件の現場・お初天神(露天神社)へ... 曽根崎心中のお初徳兵衛に会いに
・京都: 親鸞聖人の六角堂夢告!六角さんで浄土真宗開祖の奇跡を体感
・京都: 東洞院通、仏光寺通、麸屋町通、松原通などマイナーな路地を散策
・ディープな京都・菊浜地区: 五条楽園(遊廓跡、旧赤線地帯)を探索
・ディープな京都・崇仁地区: 柳原銀行記念資料館と金網フェンスに囲まれた無数の空き地
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・春!桜の京都旅行08 ライトアップされた伏見稲荷大社、京都タワー
・六波羅蜜寺・空也上人 かくれ念仏(空也踊躍念仏厳修)に参加
・年押し迫る 平成19年(2008年)暮れの京都
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