宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」 デクノボーと常不軽菩薩。人間信頼!
あなたはどんな人も差別なく愛することはできますか?相手の幸せを祈れますか?賢治は "誰もが仏になることができる"という法華経の教えに魅了されました。
人間礼拝(二十四文字の法華経) - 法華経 常不軽菩薩品(不軽品) 第二十
NHKこころをよむ「法華経(ほけきょう)」のカセットテープボックス
この詩には、自己を捨て、人々のために自己の人生を全うしようとする菩薩の姿、人間に注がれる限りない慈愛の眼と、人間への深い信頼とがみられるのである。
常不軽菩薩が二十四字を唱え、人間を礼拝する姿には、怒りや欲望に縛られている私たち人間を、全体的に慈愛に包み、いかなる悪をも許容しようとする人間信頼がある。この精神は、今でも、そしてこれからも私たちの人生にとって大きな灯明となり、支えとなっていくものと信じたい。
NHKこころをよむ「法華経(ほけきょう)」テキストより引用
"諸経の王"法華経は日本仏教の中心
賢治は自らの理想像を常不軽菩薩に求めた
常不軽菩薩(じょうふきょうぼさつ)について知ろうとするならば、この宮沢賢治の「雨ニモマケズ」のデクノボーのことを知ればいい。宮沢賢治について知ろうとするならば、常不軽菩薩のことを知ればいいんです!
賢治の死後発見された手帳に記されていた詩「雨ニモマケズ」
まずは僕の現代語訳をじっくりお読みください
「雨ニモマケズ」宮沢賢治
雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なカラダを持ち
欲は無く
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米4合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きしわかり
そして忘れず
野原の松の林の陰の
小さな茅葺きの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行って怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろと言い
日照りの時は涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
みんなにデクノボーと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
私は なりたい
村内のぶひろによる現代語版
どうでしたか?
僕も最近知ったのですが、宮沢賢治は法華経に魅了されていて、この「雨ニモマケズ」のデクノボーは "常不軽菩薩"だったのです!!
常不軽菩薩は「私はあなたを深く敬います! あなたは仏になることができる!」と言って、分け隔てなく人間に合掌し、人間を礼拝(らいはい)し続けた菩薩です
この賢治の詩を読むと、デクノボーが常不軽であるということにすぐ気づきますよね!!賢治の瞳には常不軽菩薩があらゆる人々を平等に拝む姿が映っていたんです。「雨ニモマケズ」は詩人・宮沢賢治の代表作で、日本の近代詩を彩る重要な作品ですけど、まさか常不軽菩薩がモデルだとは思ってもみませんでした
ん?
というよりも、賢治自身が常不軽菩薩だったんですね!!!!
あなたはデクノボーになりたいですか?
僕はデクノボーになりたいです。常不軽菩薩になりたいです!
ではもう一度、ゆっくり丁寧に味わいながら読んでください
特に「野原の松の林の陰の小さな茅葺きの小屋にいて」あたりから、ゆったりとした気持ちで心落ち着けて読み進めてみてください
あなたはどんな人も差別なく愛することはできますか?
相手の幸せを祈れますか?
すべての人々を敬い続けた常不軽菩薩の精神とすべての人間に対する賢治のやさしさが溢れる「雨ニモマケズ」の魂をカラダ全体で感じてください♪♪
「雨ニモマケズ」宮沢賢治
雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫なカラダを持ち
欲は無く
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米4合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きしわかり
そして忘れず
野原の松の林の陰の
小さな茅葺きの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行って怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろと言い
日照りの時は涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
みんなにデクノボーと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
私は なりたい
村内のぶひろによる現代語版
「仏になろう」の解説書の四弘誓願(しぐせいがん)の中にデクノボーと常不軽菩薩について梅原猛の言葉が載っているので最後にご紹介いたします
「法華経」には常不軽菩薩という仏さんがいます。人からは軽く見られ、デクノボーに思われていたのですが、どんなに馬鹿にされても人に会うと合掌するのです。これが賢治の心境でしょう。どんなに馬鹿にされても人のために尽くす。これが賢治の信仰でした。
PS
宮沢賢治って昭和まで生きていた人なんですよね。八王子一中の修学旅行先が東北で、確かお弟子さんから直接賢治の話を聞いた記憶があります。もう40年以上前ですが、記憶に残っています。スミマセン、話の内容はまったく覚えてません(苦笑)
ちなみに一中は不良が多過ぎて、京都に行くと他校の生徒と絶対揉めるってことで、東北に隔離になっちゃったんですけど(爆笑)
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