椿の挿し木の時期 - 玉の浦の挿し木失敗事例と挿し木成功事例
椿の挿し木の時期は 5月中旬以降がベストです
挿し木後3ヶ月: 膨らんだ挿し穂の蕾!椿の挿し木に大成功~
平成30年(2018年) 8月21日 村内伸弘撮影
上の写真の蕾の部分と見較べて下さい!
▼上の挿し穂の 5月20日の様子
5月20日、蕾(つぼみ)はまだ存在していません
玉の浦の挿し木にチャレンジしてみましたが、まったく同じ場所で 3月~5月初旬の挿し木は失敗、5月中旬以降の挿し木は成功と明暗が分かれました。記録写真を撮影してありますので失敗事例と成功事例それぞれをご覧ください。
今回の僕の実験からすると、椿の挿し木の時期は 5月中旬以降がベストです!
堅くなった当歳枝を使って成功した今回の夏挿し(梅雨挿し)は、一般的に言われている常緑広葉樹や椿の挿し木の最適期(6月下旬~8月上旬)に準拠していたんだと感じています。やっぱり、何事もセオリーや言い伝えって大切ですよね~
それでは成功事例と失敗事例、どうぞご覧ください。
玉の浦椿の挿し木の失敗事例(4月初旬に挿し木)
▼3月30日
ちょっと時期が早いかもしれませんが椿の挿し木をしてみます。
芽のしっかりした充実した枝の先の方を折りました。伸び盛りで元気な先端の芽なので広い意味では天芽(てんめ)挿しになると思います。
挿し木する前に充分に水分を吸わせて水揚げします。
写真左下の切ったペットボトルの中に挿しました。
蕾(つぼみ)はかきとった方が良いのですが、今回は実験的にかきとらずに挿してみます。
▼4月1日
挿してから 10日~2週間ぐらいはとにかく地面を湿らせるというのが鉄則ですので、朝夕水を与えます。
たっぷり水を与えます。
▼4月2日
芽は掻き取るのが鉄則ですがとりあえずつけておいてみます。
4月17日
4月中旬、続いてまだ木化していない感じの枝でも挿し木を試してみます。
ちょっと見るからに弱々しいんですが・・・
まだ木化しきっていないこの枝で試してみます。
どう見ても力が無くってダメっぽいですけど(笑)
水揚げします。
"さし木の発根促進剤" ルートンもつけておきます。
ペットボトルを切り取って、そこに挿します。
挿し木完了~
左3つが今日4/17の分、右が3/30の分です
まだ枝が木化しておらず、ホント見るからに弱々しいですよね 笑
▼4月17日の夜
▼4月21日
4/17分の挿し穂 3つ
3/30分の挿し穂
▼4月22日
萎れてます。。。
やっぱり木化していない柔らかい枝はまったくダメでした。
▼4月26日
ほぼダメっぽいです。
3/30、一番最初に挿し木した挿し穂
▼4月29日
ほぼ全滅状態。一部葉っぱが残っていますが、まったく元気がありません。。。
一番最初に挿し木した挿し穂が何とかかろうじて残っています
玉の浦椿の挿し木の成功事例(5月に挿し木)
▼4月29日
GW、めげずに新たに挿し穂を挿していきます
▼5月9日
▼5月17日
4/29に挿した分、ちょっと黄色くなり始めてしまっています。。。
気温も上がってきていますので更に追加で挿し木してみます
枝はある程度木化しています。これなら大丈夫だと思います。
しっかりと土の中に挿し込みます
たっぷり水を撒きます。
頼むぞ~ 今度こそ、上手く発根してね~☆
挿し木って不思議ですよね。命をカンタンに増やせるんですから!!
左と右が今日5/17に挿した分、真ん中が4/29に挿した分
▼5月18日
▼5月20日
一番右、3/30に挿し木した挿し穂がダメでした。春挿しはやはり難しいようです。
左と右が5/17に挿した分、真ん中が4/29に挿した分
一番右がダメになったので、一番右に再度挿し木します。
5月も下旬になると当歳枝が堅くなってきています。
大きめの葉っぱを半分切りとります。
ジャーン!玉の浦の挿し穂の出来上がり~
5月20日、陽気がよくなっていてもう暦の上では間違いなく「夏」になります。夏挿しです。成功確率が高いと思います。
ジャーッ!たっぷりたっぷり水やりします。
挿し木をした直後根元を指で固定しますが、水やりすることで更に挿し穂が固定できます。
うつくしい緑色です!!植物は本当にうつくしいです!!
▼5月21日
4/29に挿した左から二番目もダメになったので、挿し木し直します
4月だと挿し木するはまだ早かったようです。
光り輝く挿し穂
すばらしい色合いです!光の芸術~!!
左からそれぞれ 5/17、5/21、5/17、5/20に挿し木した分になります。
この時点ですべての挿し穂が 5月中旬に挿した枝になりました。
要するに 3月~5月上旬に挿した枝は全滅したということです。
▼5月25日
左から 5/17、5/21、5/17、5/20の挿し穂
▼5月27日
▼6月1日
左から 5/17、5/21、5/17、5/20の挿し穂
▼6月3日
▼6月8日
梅雨入りしました。ジョウロで水を撒かなくても、自然に雨がたくさん降って挿し穂の土が湿るので助かります。
▼6月9日
▼6月12日
左から 5/17、5/21、5/17、5/20の挿し穂
元気な緑色のままです!
▼6月15日
▼6月21日
左から 5/17、5/21、5/17、5/20の挿し穂
それぞれ、挿し木から 1ヶ月以上が経過しました。みごとにグリーンのままです!うれしいです!!
▼6月25日
▼6月28日
左から 5/17、5/21、5/17、5/20の挿し穂
わかりますか?見えますか?蕾が本当にちょっとづつですが膨らんできています!!
▼7月7日
一番左の 5/17の挿し穂がダメになりました
▼7月16日
▼7月26日
左から 5/21、5/17、5/20の挿し穂
2ヶ月経過、一番左のペットボトルの挿し穂がダメになっちゃいましたが、残りの3つはそれぞれ挿し木後、2ヶ月を経過しました。緑を保っています。挿し木成功と言ってもう大丈夫でしょう!
蕾が膨らんできたことがハッキリとわかります!!
暑い夏、朝夕欠かさず水を撒きます。とにかく挿し穂を乾燥させないようにしていきます。
▼8月1日
左から 5/21、5/17、5/20の挿し穂
芽がますます膨らんできています。完全にこの挿し穂は生きていますっ!!
▼8月10日
左から 5/21、5/17、5/20の挿し穂
▼8月14日
ダメになった一番左に新たに挿し穂を挿し木しました
8月18日
この写真の左下の花壇の中で挿し木をしています
8月19日
左から 8/14、5/21、5/17、5/20の挿し穂
左から二番目は 5月21日に挿し木してますので、6月、7月、8月で約3ヵ月経ちました。蕾が膨らんできていますし、葉っぱも3ヵ月経ってこの緑ですから、挿し木成功です!うれしいです!!
▼8月21日
左から 8/14、5/21、5/17、5/20の挿し穂
8/14に挿した一番左のペットボトルを除くと、3ヶ月経過。右の3つはそれぞれ挿し木後、3ヶ月経過したのでもう成功間違いありません!!やりました!!
椿の挿し木大成功~!!
一番右、5/20の挿し穂 100%発根しています!
大きく膨らんだ蕾!僕は幻の椿・玉の浦の挿し木に成功しました!!!!
5/21の挿し穂は蕾が二つになっています。下の 5月21日の時と較べるとわかりますが、この挿し穂も根を張っていることは間違いありません!!もちろん、葉っぱの緑色も 5月のままです!緑色は命の色です!!
▼5月21日の挿し穂
蕾がない状態
あとからペットボトルエリアの外に挿したのも蕾が膨らんできています。玉の浦の挿し木、見事大大成功~~!!!!!
▼8月22日
左から 8/14、5/21、5/17、5/20の挿し穂
夏の朝日を浴びて、みずみずしい緑色に輝いていますっ!!
命を増やす挿し木って本当にたのしいです(^^)
白い縁取り(白覆輪)があるあの美しい紅い花びらがドンドン増えていくのですから!!!!
今回の実験では 5月17日、5月20日、5月21日の挿し穂が見事に発根しました。
※8月14日分は観察継続
僕の結論(東京都八王子市の場合)
玉の浦椿の挿し木の時期は 5月中旬以降がベストです
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